2010年 04月 09日
カバーの名品 Opus III/Esperanto |
音楽ではよくカバーというのがあって、既存の曲をアレンジして再演するという奴だ。多くは原曲の良さを超えられないことが多いのだが、まれに奇跡のように原曲を凌駕するものやその文脈を大きく違えてしまうことがある。その僕なりの名品を二つ。
まずはビートルズの名曲エリノアリグビーのカバー
いまさらながら原曲
Esperantoはプログレマニアなら知っている人も多いが、ほぼ無名のバンドながら3rd LastTangoは隠れた名盤の声も高い。Raymond Vincentというバイオリン奏者をリーダーとするバイオリン二人とチェロ一人の弦楽隊を擁する6人組。弦楽隊付きロックといえばELOが有名で、ほぼ同じ頃にデビューしている。この編成でいけばクラシカルロックなのだが、ソウルフルな面やタンゴへの接近などワールドミュージック的な混在感がユニークで、ジャケットに現れているこの退廃感がバンドの個性となっている。(強姦を壮大にとりあげたRapeという大作が収録されていたりする)また女性ボーカルも参加、ハイトーンのツインボーカルも効果的に使われている。
この編成でエリノアリグビーはあまりにもはまりすぎだが、内容は予想を遥かに超えて原曲のイメージを凌駕するクラシカルヘビィロックに仕上がっている。
次はあまりにも有名なクリムゾン「風に語りて」
知らない世代のためにまずは原曲
この名曲をカバーするとは!
OpusIIIはItsFineDayのヒットで一躍有名となった4人組。アンビエント/トランス系の流れであるが、プログレ的な匂いも濃く、音は本格的だ。
印象的なジャケットに写っているスキンヘッドの美女がボーカルのKirsty。(ジャケ買いしました)
Kirsty嬢以外のメンバーはIan Munro、Kevin Dodds、Nigel Walton。
Janeの1980年の代表曲のカヴァーで、ナショナル・チャート1位を記録した彼等のデビュー・シングル「It's A Fine Day」(1992年)は、元々、IanとKevin、Nigelの3人で、原曲に打ち込みを加えたものとして演奏していたが、それならヴォーカリストを入れてカヴァーとして演った方がいい、という事でKirstyをスカウト。Kirstyは作曲家のAlan Hawkshawの娘で、1969年ロンドン生まれ。
どっかのカフェで初めて聞いた時はなんじゃこれと思ったのですが、ウイスパーボイスのダンスチューン、聞き慣れてくるに連れてかなり気に入ってしまいました。2ndも悪くない出来です。
そのIt's fine day,kirstyの当時の映像。真っ黒なボディスーツ、スキンヘッドでくねくねと踊る姿を今回初めて知ったのですが、宇宙人みたい、なかなかのカリスマ性があってちょっとぐっと来てしまいました。看板ボーカリストだけが前面に出るというのは後のTatuにも通じます。
なおこのアルバムは中古で安く出回っているので入手しやすい。この2曲だけでも買う価値あります。
こうして並べるとビートルス〜70年代ロック〜90年代と音の違いがわかりますね。
ミニマル化、バーチャル化、レイヤー化が進んでいる。
まずはビートルズの名曲エリノアリグビーのカバー
いまさらながら原曲
Esperantoはプログレマニアなら知っている人も多いが、ほぼ無名のバンドながら3rd LastTangoは隠れた名盤の声も高い。Raymond Vincentというバイオリン奏者をリーダーとするバイオリン二人とチェロ一人の弦楽隊を擁する6人組。弦楽隊付きロックといえばELOが有名で、ほぼ同じ頃にデビューしている。この編成でいけばクラシカルロックなのだが、ソウルフルな面やタンゴへの接近などワールドミュージック的な混在感がユニークで、ジャケットに現れているこの退廃感がバンドの個性となっている。(強姦を壮大にとりあげたRapeという大作が収録されていたりする)また女性ボーカルも参加、ハイトーンのツインボーカルも効果的に使われている。
この編成でエリノアリグビーはあまりにもはまりすぎだが、内容は予想を遥かに超えて原曲のイメージを凌駕するクラシカルヘビィロックに仕上がっている。
次はあまりにも有名なクリムゾン「風に語りて」
知らない世代のためにまずは原曲
この名曲をカバーするとは!
OpusIIIはItsFineDayのヒットで一躍有名となった4人組。アンビエント/トランス系の流れであるが、プログレ的な匂いも濃く、音は本格的だ。
印象的なジャケットに写っているスキンヘッドの美女がボーカルのKirsty。(ジャケ買いしました)
Kirsty嬢以外のメンバーはIan Munro、Kevin Dodds、Nigel Walton。
Janeの1980年の代表曲のカヴァーで、ナショナル・チャート1位を記録した彼等のデビュー・シングル「It's A Fine Day」(1992年)は、元々、IanとKevin、Nigelの3人で、原曲に打ち込みを加えたものとして演奏していたが、それならヴォーカリストを入れてカヴァーとして演った方がいい、という事でKirstyをスカウト。Kirstyは作曲家のAlan Hawkshawの娘で、1969年ロンドン生まれ。
どっかのカフェで初めて聞いた時はなんじゃこれと思ったのですが、ウイスパーボイスのダンスチューン、聞き慣れてくるに連れてかなり気に入ってしまいました。2ndも悪くない出来です。
そのIt's fine day,kirstyの当時の映像。真っ黒なボディスーツ、スキンヘッドでくねくねと踊る姿を今回初めて知ったのですが、宇宙人みたい、なかなかのカリスマ性があってちょっとぐっと来てしまいました。看板ボーカリストだけが前面に出るというのは後のTatuにも通じます。
なおこのアルバムは中古で安く出回っているので入手しやすい。この2曲だけでも買う価値あります。
こうして並べるとビートルス〜70年代ロック〜90年代と音の違いがわかりますね。
ミニマル化、バーチャル化、レイヤー化が進んでいる。
by kitaibunshi-ms
| 2010-04-09 11:40
| 音楽