2009年 02月 06日
ロジャーディーン 幻想イラストレーターの雄(原点を探る) |
私が美術の世界に向かったのはロックの影響からである。とりわけプログレッシブロック系のLPジャケットの世界に惹かれたからである。
なかでもイエスのジャケットを始め幻想イラストレーターとして活躍していたロジャーディーンのイラストに夢中になった。
彼のイラストは荒唐無稽一辺倒というのではなく、地学的な妄想をかきたてるような背景に、懐古と進歩が混在する古代文明的な情景が展開しており、こういう世界がどこかにあるのでは思わせるするあたりが魅力なのである。
文明批判や反近代的な視点も見えるしそうした思想性のスパイスもプログレとの相性を高めていた。
例えばイエスの「こわれもの」では箱庭のような小惑星が破裂している。「危機」ではその直後の海が割れて滝になっている情景が描かれ、3枚組ライブの「Songs」ではその小惑星の陸地の一部が別の惑星に着水した不思議な海岸風景を描き出している。一種の終末感でもある。
彼はイラストレーターのなかでも作家固有性が強く画家的なイラストレーターである。こうしたイラストレーターは世界中にいるだろうし、画家のなかにもたくさんいが彼程強烈に固有の幻想世界観を示したイラストレーターは少ない。
そうした憧れが私を美術の世界へ向かわせた。ファンタジーイラストレーターになりたいと思ったのである。
そのままそうしていけば良かったのであるが、やがて美術の深淵に触れてしまうのである。
プログレの衰退とともにロジャーディーンも勢いが衰える。いまでも彼ならではの作品を見せてくれてはいるが、東洋趣味が行き過ぎていて、空中松島や夫婦岩のようになってしまっていて
マンネリを感じずにいられない。個性的なイラストレーターというのも生き残りが難しいものだ。
なかでもイエスのジャケットを始め幻想イラストレーターとして活躍していたロジャーディーンのイラストに夢中になった。
彼のイラストは荒唐無稽一辺倒というのではなく、地学的な妄想をかきたてるような背景に、懐古と進歩が混在する古代文明的な情景が展開しており、こういう世界がどこかにあるのでは思わせるするあたりが魅力なのである。
文明批判や反近代的な視点も見えるしそうした思想性のスパイスもプログレとの相性を高めていた。
例えばイエスの「こわれもの」では箱庭のような小惑星が破裂している。「危機」ではその直後の海が割れて滝になっている情景が描かれ、3枚組ライブの「Songs」ではその小惑星の陸地の一部が別の惑星に着水した不思議な海岸風景を描き出している。一種の終末感でもある。
彼はイラストレーターのなかでも作家固有性が強く画家的なイラストレーターである。こうしたイラストレーターは世界中にいるだろうし、画家のなかにもたくさんいが彼程強烈に固有の幻想世界観を示したイラストレーターは少ない。
そうした憧れが私を美術の世界へ向かわせた。ファンタジーイラストレーターになりたいと思ったのである。
そのままそうしていけば良かったのであるが、やがて美術の深淵に触れてしまうのである。
プログレの衰退とともにロジャーディーンも勢いが衰える。いまでも彼ならではの作品を見せてくれてはいるが、東洋趣味が行き過ぎていて、空中松島や夫婦岩のようになってしまっていて
マンネリを感じずにいられない。個性的なイラストレーターというのも生き残りが難しいものだ。
by kitaibunshi-ms
| 2009-02-06 17:35
| 隠れた画家